建設関連
北海道パワーエンジニアリング株式会社は、北海道電力株式会社のグループ会社として火力・原子力の発電プラントのメンテナンスを行っています。自前の火力発電設備を保有するなど、道内電力の安定供給に貢献するとともに、火力・原子力分野で培った豊富なノウハウを生かし、各種プラントの建設、機器の据え付け、運転、メンテナンスを行う、発電と工事の総合エンジニアリング会社です。
当社では、数年前からIT資産管理をシステム化し、PCやソフトウェアの管理を行ってきました。以前導入していたIT資産管理ツールは、資産情報の一覧に表示される項目がカスタマイズできなかったことや、資産情報をCSV形式のファイルに出力した際に、一覧に表示されている項目の一部が含まれないなど、運用に関して不便に感じることが多々ありました。
また、標準で搭載されていた基本機能では、私どもの要件を満たしていなかったため、機能ごとにカスタマイズを行う必要があり、その分保守契約料がかさみ高額になっていました。折しも、当社ではコスト削減について部門ごとに検討していたタイミングだったこともあり、私ども情報システムグループでは、IT資産管理ツールを見直すことにしました。
IT関連の展示会で「SKYSEA Client View」を知り、Sky社主催のハンズオンセミナーに参加。私どもが必要としている機能が標準搭載されていることはもちろん、使いやすいUIやログ、資産管理、デバイス管理など豊富な機能に対する保守契約のコストパフォーマンスなどが決め手となり、「SKYSEA Client View」の導入を決めました。
社員から、「理由はわからないが、PCの動きがおかしい」という問い合わせを受けることがあります。そんなときは、不審な動作が始まった時刻の直前から順に操作ログを確認し、原因となった操作にめどを付けています。
また、ファイルが行方不明になったという問い合わせを受けることもたびたびあります。こういったときは、ファイル名や日時、PC名やユーザーIDなど、複数の条件を組み合わせて検索をかけてみるとファイル紛失時の状況がすぐにわかります。保存するフォルダを間違えていたり、デスクトップに置いていたファイルを誤って移動してしまっていた、ということもすぐにわかるので、素早い問題の解決に役立っています。
「SKYSEA Client View」にはActiveDirectory(以下、AD) と部署、ユーザー情報を連携する機能が標準で用意されていますが、当社ADのOUは組織(部署)単位で管理していませんので、「SKYSEA Client View」で管理したい組織と異なっています。そこで、スクリプトを使用してADの情報をCSV形式のファイルへ出力、組織単位に整理し、「SKYSEA Client View」の「資産情報インポートスケジュール管理ツール」で定期的にインポートすることで、効率的な運用が可能となりました。
これにより、人事異動に伴うPC使用者の部署変更の連携が自動化でき、IT資産管理台帳を常に最新の状態に保つことに役立っています。また、ログオン名と台帳上のPC使用者が異なるものを抽出することができるので、実際の使用状況を把握することができるようになりました。
以前導入していたIT資産管理ツールは、PCにインストールしているソフトウェア情報を収集することはできたのですが、アプリケーションをパッケージごとにまとめて確認できず、ただソフトウェアの名称が羅列されているだけの状態でした。そのため、インストール状況を正確に把握するためには、ツールで収集した情報をいったんCSV形式のファイルに出力し、自分たちで加工する必要がありました。
「SKYSEA Client View」はアプリケーションごとにまとめて、インストール済みPCが確認できますし、1つのグループにまとめたいソフトウェアを「パッケージグループ」として登録して整理することができますので、使用状況の把握が容易になりました。
当初は、ソフトウェアのインストール状況とライセンス使用状況の把握は「アプリケーション一覧」を使って行うつもりでしたが、Sky社のハンズオンセミナーに参加し、ソフトウェアのライセンス超過を防ぐためにはライセンス種別などの詳細な把握が必要であることを知りました。そこで、管理台帳を含めたソフトウェア資産の複合的な管理に取り組み、現在は「ソフトウェア資産管理(SAM)」機能によるソフトウェアライセンス管理を始めています。
以前、あるアプリケーションで、特定の操作を行うと必ずPCがフリーズしてしまうという現象が発生したことがありました。ソフトウェアメーカーに問い合わせたところ、修正プログラムを適用すれば解決することがわかり、「ソフトウェア配布」で該当する全台に適用を行いました。
「ソフトウェア配布」は、ピンポイントで1台に配布したり、特定の部署を選んで配布など、範囲の指定が柔軟に行えます。強制的に適用もできるので、PC使用者の手をわずらわせることもありません。
現在も、さまざまな機能を活用していますが、USBメモリなどのデバイス管理は、これから以前のシステムからの移行を行う予定です。「SKYSEA Client View」は、人、部署ごとに使用を制限したり、細やかな制御が可能ですので、弾力的な運用ができると考えています。
2015年3月取材
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