左から、総務課 総務係:新井 俊也 様、総務課 消防交通係:黒澤 祐樹 様
群馬県南西部に位置し、水と緑に囲まれた自然豊かな環境を誇る神流町。関東随一の水質を持つといわれる神流川が町の中央を流れ、周囲には1,000メートル級の山々が連なっています。自然を生かしたアクティビティだけでなく、日本で初めて恐竜の足跡化石が発見されたことから「恐竜王国」としても有名です。
当町では、診療所や保育所など7か所の出先機関を含め、職員が使用するPCを一元的に管理しています。そうした資産管理業務を効率化するため、2017年に「SKYSEA Client View」を導入しました。現在は総務課に所属する2名が「SKYSEA Client View」の管理者権限を持ち、PCのメンテナンスやヘルプデスク対応を行っています。
そんな中、2024年4月に当町で新たな規則が制定され、テレワークが実施できる環境を整備することになりました。働き方改革の観点からも、柔軟な働き方に対応できる環境を整備する必要性を感じていたため、リモートアクセスサービスの導入を決定。以前から利用していた「SKYSEA Client View」の開発元・Sky株式会社のサービスである「Remote Access Services in SKYDIV Desktop Client Technology(以下、Remote Access Services)」を紹介いただき、検証期間を経て導入しました。
リモートアクセスサービスを導入するにあたって、最も懸念していたのがセキュリティリスクです。組織内のネットワークに外部からアクセスすることになるため、ウイルスなどが持ち込まれないよう注意を払う必要があります。
なお、当町が特にセキュリティを重視する理由の一つとして、過去にウイルス対策ソフトウェアが作動し、フォレンジック調査を経験したことが挙げられます。調査の結果、古いメールに誤ってアラートが上がっていたことがわかったため、大事には至っていません。しかし、万が一の場合に説明責任を果たせるよう、セキュリティ対策を徹底しておくことの重要性を痛感しました。
その点「Remote Access Services」は庁舎にあるPCの画面を転送してリモートアクセスする仕組みなので、手元のPCにデータが残らず、より安全にリモートワークができます。また、すでに導入していた「SKYSEA Client View」の活用において、Sky株式会社のサポート対応に信頼感があった点も決め手の一つです。
当町では「Remote Access Services」がインストールされた貸し出し用PCを、その都度、対象の職員に持って帰ってもらい、リモートワークを行っています。職員がスムーズに利用できているのはもちろん、管理画面のUIが使い慣れた「SKYSEA Client View」と似ているので、管理する側も負担が少ないです。
また、貸し出し用PCにインストールした「SKYSEA Client View」でリモートワーク中の操作ログも取得できるため、トラブルが起こった際の原因究明に役立てられます。ヘルプデスク対応においても、「リモート操作」機能を利用して職員のPC画面を遠隔操作できるため効率的です。
さらに、「Remote Access Services」は同時接続数ライセンスで提供されることから、職員全員分のライセンスを購入する必要がなく、コストの削減につながりました。同時にリモートワークを行う人数分のライセンスを契約し、日によって必要な職員に割り当てて利用しています。
近年、テレワークやワーケーションなど、場所にとらわれない働き方の需要がますます高まっています。当町でも、「Remote Access Services」によるリモートアクセス環境を活用し、さらなる働き方の多様化に対応していきたいと考えています。
現在、当町では未就学児の養育中など対象の職員のみ、希望制でリモートワークを実施中です。加えて今後は、災害発生時などを見据え、職務命令としてリモートワークが命じられた場合にも対応できるよう、制度や環境を整備していきます。
2024年6月取材
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