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深夜時間帯の残業件数が前年比84%減少、総残業時間も8%減少を達成

ネットワーク遮断で深夜時間帯の残業が大幅に減少

左から、企画政策部 秘書人事課 人事係 主任:板倉 良宏 様、係長:阪野 圭亮
総務部 総務課 情報システム係 主任:小林 木綿 様、総括係長:新美 清和

知多半島の北端、JR東海道線で名古屋駅まで約15分という立地の愛知県大府市は、高速道路網の整備による利便性を生かした産業と、豊かな自然環境を生かした住環境が調和する人口約9万2千人の都市です。市制施行以来「健康都市」を基本理念に、元気と活力にあふれたまちづくりを進めています。また、公式マスコットキャラクター「おぶちゃん」も市民に親しまれ、健康づくりの推進に一役買っています。

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導入経緯

本庁と庁外施設のPCを効率よく一元管理
“市民サービスの向上”にも寄与しています

本市では、年々増加するIT資産を適切に管理するため、2013年10月に「SKYSEA Client View」を導入しました。PCやソフトウェアなどの管理やメンテナンスに掛かる業務量を軽減するほか、万が一、情報セキュリティに関する事故が発生してしまった場合にも、迅速に原因を特定できるようログの活用なども視野に入れて導入を進めました。現在、本庁および庁外施設で使用しているすべてのPCに「SKYSEA Client View」をインストールしています。本市には、消防署や保健センター、保育園、公民館など、35もの庁外施設があるのですが、PCが一元管理できるようになったことにより、IT運用管理を効率よく行えるようになりました。例えば、PCに何らかのトラブルが発生した場合、以前なら私どもが施設に訪問しないと対処できないケースもありましたが、今では「リモート操作」機能で当該PCを直接操作できるので、すぐに対処できます。トラブルがあると職員を待たせるだけではなく、市民の方にご迷惑をお掛けする可能性もあるので、対応時間の短縮は大きな効果の一つだと感じています。

導入効果

働き方改革の一環として“長時間労働対策”に活用
22時以降はネットワークへの接続を遮断

長時間労働対策としても有効に活用しています。本市では2016年12月から、働き方改革の一環として、毎週木曜日を「ノー残業デー」と定めたり、深夜時間帯(22時以降)の残業を原則禁止にしたりといった取組を行ってきました。しかし、これらは職員への啓発が基本となる取組であるため、より具体的な対策により実効性が高められないかと考え、人事係と情報システム係で協議を重ねながら効果的な方策を検討しました。

特に、長時間労働への対策が急務でしたので、指定時間になるとPCを強制的にシャットダウンするといった案などの中から、業務への影響を最小限に抑えつつ、最も実効性が高いと考えたのがPCのネットワークへの接続を遮断することでした。さらに、庁内ではさまざまなシステムが稼働していますので、それらの運用にリスクがないかを検討し、また災害など緊急時の対応についても考えながら、細かく運用フローを作成していきました。

その後、情報システム係の中で実際にネットワーク遮断を試験的に実施した後、交代制勤務の消防職を除く全職員を対象に3か月間の実証実験を行うことにしました。

実証実験により深夜時間帯の残業件数が“前年比84%減”
実効性の高さを実感し、本格運用を開始

実証実験の結果、深夜時間帯の残業の発生件数は前年の同時期と比べて84%減少し、残業時間全体も8%減少したという成果が出ました。発生した深夜時間帯の残業の内容を調査したところ、水道の漏水事故の対応など緊急性・必要性が高いケースに限られていることも確認できました。またネットワークへの接続を遮断するという運用について、職員からはさまざまな意見が出てくると思っていましたが、ネットワーク遮断の1時間前と30分前に、その時点で起動しているPCのデスクトップにメッセージを表示して、業務終了を呼びかけるようにしたこともあり、「仕事を切り上げるきっかけになった」「時間の使い方を改めて意識するようになった」など、好意的な意見が寄せられました。実証実験中は、いくつかの運用フローの修正はありましたが特に大きな問題はなく、長時間労働の抑制に対する効果が高かったため本格運用することにしました。もちろん、長時間労働対策の手段は一つではないと思っていますので、今後も引き続き検討を重ね、効果的な方法を取り入れていきたいと考えています。

定期的に人事異動がある自治体組織でも
“支障なく運用が続けられる安心感”があります

デスクトップにメッセージを表示する機能は見落としが少なく確実に伝達できるので、システムに障害が発生したときにも重宝しています。障害発生時は問い合わせが急増し、その応対に手を取られて復旧対応が遅れてしまうこともあります。「障害が発生しており、現在対応中です」という趣旨のメッセージを送ることで問い合わせが減り、障害対応に集中できるようになりました。

また本市では、職員が使用するPCは部署ごとに紐づけて管理しているため、毎年の人事異動によってPCの使用者が替わります。そのため、年に1回、人事異動の時期にアンケートを送付して、どのPCを、どの部署の、誰が使用しているかを回答してもらい、資産管理台帳に反映しています。これら一連の作業を「SKYSEA Client View」で完結できるので、効率よくPCの利用状況が把握できるようになりました。もちろん、情報システム係も人事異動によって担当者が替わることがありますが、PCやソフトウェアの利用状況などが一元管理されているので、新任担当者でもすぐに現状が把握でき、そういう点でも「SKYSEA Client View」を導入して良かったと感じています。

2018年11月取材

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